目的地に向けて船旅をするには海図もコンパスも必要ですが、良い仲間がいると心強くより安全に、より確実にヨットを前に進ませることができます。
私たちの人生はしばしば旅に例えられます。しかし、この旅は孤独になりがちで自らが思い描くゴールに辿り着くには困難を極めるようです。
あなたの人生の旅の友は誰ですか?
幸いなことに予防医療と私共の歯科医療が友となり目標に向けてあなたを支援します。

長寿エリートは男性の1割のみ

2010年に東京大学の秋山が報告した高齢者の自立度の変化で判明したことは、生涯自立して過ごせる人は男性の1割と、女性では統計にすら現れないごく少数であった事です。

ところで、高齢期の前半で急激に自立度が低下する(下グラフの緑線)原因は脳溢血と心臓病であったようです。
一方、徐々に自立度が低下する(青線)原因は足腰が悪く歩行困難になったなど虚弱化でした。つまり関節痛や筋肉量の低下です。

長寿エリートになるのは容易い事ではないのですが、運、不運ではなく、あるいは持って生まれた天性でもなく、生物学や医科学など科学が急速にその方法を解き明かしています。
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秋山が全国高齢者を20年追跡調査したところ、男性の自立度は3パターンに分類できた。1割は生涯自立し、7割が徐々に自立度が低下、残り2割は前期高齢者の期間に急速に自立度が低下してそのまま一生を終えた。
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一方で女性は、生涯自立が観察できなかった。88パーセントの者は徐々に自立度が低下し、残りの12%は高齢期前半に急激に自立度が低下した。

残存歯パーセンタイル曲線の男女差

加齢に伴い歯が抜け残存歯が徐々に減少します。下図は東京都で行われた調査を基に東京歯科大の吉野らが著したパーセンタイル曲線です。
女性の方が男性に比べて、残存歯数の幅が大きく、30代より速い速度で歯を失う人がいるように観察されます。
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初発喪失歯の男女差

さらに吉野らは、企業歯科健診結果を用いて初発喪失歯を調査したところ、女性は男性に比べて明らかに最初に下顎第一大臼歯を失っていた。
このことから女性の歯科健診では、同歯の入念な確認を行うべきであると述べています。
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これらの観察結果からも明らかなように、歯科医療でも性差を考慮した予防や治療が必要です。

ところが、実際には、医療は男性を基準にして出来上がっています。女性は”小さくて軽い男”として扱われてきました。
長い間、医学では体重75kg、身長180cmの男性が基準で、そのため女性のデータは欠如していました。つまり普段服用されているお薬でさえ、男性を基準に容量などが作られています。実験室のマウスでさえ、データを揃えるためにオスのみが使用されています。

しかし、男と女の体は全く異なります。単に身長や体重が違うだけではなく、脂肪、筋肉、骨密度も異なり、代謝やホルモン作用も異なる働きを示します。
そのため、女性は長生きである一方で病気がちです。しばしばアレルギーや免疫疾患に悩まされます。男性は感染への感受性が高いです。
男は癌にかかりやすく、女は認知症にかかりやすいのです。

女性の方が複雑なのです。

したがって女性は男性より若い年齢から、専門家のもとでホルモンをはじめ非常に繊細な予防医療を開始することをお勧めします。

ぜひ、私たちの予防医療と歯科医療を人生の旅の友としてください。
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バイオハッキング

シリコンバレーのブライアン ジョンソンさんは、築き上げた巨万の富を基にバイオハッカーとして、死なないと言う目標を掲げて自らの身体を徹底的に探求しています。そして寿命を伸ばし若返るためには、全ての最先端の医療を取り入れるだけではなく、リスクも顧みず危険と思われる分子すら摂っています。
しかし、この方法は長期経過も影響も全く不明です。
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予防医学

一方、WOSIAM(The World Society of Interdisciplinary of Aesthetic and Anti-Aging Medicine)で長年に亘って会長を務め、予防医学と抗加齢医学に取り組んだパリの医師、クロード ダレ先生はTEDの講演の中でも、「循環器系疾患もII型糖尿病も癌の50%も予防医学で発症を防ぐことができる。だから皆さん、予防医学を始めましょう」と、呼び掛けています。ダレ先生は私共がドイツ・ドレスデン国際大学大学院に在籍していた時から、それ以降もパリでの定期的な私的勉強会で常にご教授いただいた先生です。

寿命が延伸したのは乳幼児死亡率が減少したからです。あるいは歴史的にみても寿命が延伸したのは医療技術の向上や新薬の開発によるものではなく、予防医学によるものだと述べています。
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予防医療

WHOは予防を3段階に分けています。一次予防は病気にならないように健康増進です。二次予防は病気の早期発見、早期治療。三次予防は病気をそれ以上悪くしないようにリハビリです。ベルギーのマルク ジャムール医師は、WONCA(the World Organization of Family Doctors)において四次予防を提唱しています。四次予防とは、過剰な医療により病気を作らない、あるいは新たな病気を作り上げない。

早期発見早期治療が極めて推奨されている理由は、支払う側にとって単にコストパフォーマンスが良いからです。健康な人に一律に予防を実施するには多額の費用を要します。あるいは進んだ病状より初期の方が治療費がかかりません。しかし、二次予防の段階はすでに病気になっています。


ある朝突然に病気が始まるのではなく、人は次第に病気になっていきます。例えば癌であればある日を境に突然に癌になるのではなく、まだ癌ではない前癌状態の期間が長らくあり、その期間であれば健常に戻すことすら可能です。

しかし、介入のタイミングが遅れると、例えば一旦入ったエピジェネティックスと言う遺伝子のスイッチを戻すことは生物学的に簡単ではありません。エピジェネティクスと言うのは遺伝子の表現型で、例えば蝶は青虫からサナギに変わりやがて蝶になりますが、この過程で遺伝子が変わってしまうのではなく遺伝子の表現が変わるだけです。蝶を再びサナギや青虫に戻すのは容易ではありません。しかしこれを実現したのが山中教授のiPS細胞です。
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クイズの答え:全問イエス

491-0859 愛知県一宮市本町1丁目4-19
電話 0586 (72) 2351 電話は午前中にお願いします。

院長 歯科医師 瀧 昌弘
副院長 医師  瀧 友紀

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